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  • 2006.09.25
  • 黒と茶の幻想







    恩田 陸

    黒と茶の幻想 (上)




    恩田 陸

    黒と茶の幻想 (下)



    内容(「BOOK」データベースより)

    目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。
    学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生、節子。卒業から十数年を経て、4人はY島へ旅をする。
    太古の森林の中で、心中に去来するのは閉ざされた『過去』の闇。旅の終わりまでに謎の織りなす綾は解けるのか…?華麗にして「美しい謎」、恩田陸の全てがつまった最高長編。
    Amazon.co.jp


    『我々は過去を取り戻すために旅をする-』

    それぞれが抱える、美しい謎。Y島の壮大な自然の中で過去と向き合い自分自身を見つめなおす4人。
    4人の視点から1章ずつ、4章から構成される作品。

    実は上巻(第一部/利枝子、第二部/明彦)を読み終えた時点で
    『第三部は節子で、第四部が蒔生だな~』という予想をしてました。
    かつては利枝子と恋人同士だった蒔生。蒔生を敬愛してやまない彰彦。そして孤独な美女憂理の存在。物語は蒔生を渦にして回っていると思ったし、彼の「何を考えているかわからない」思考と、残された謎を解き明かして終わるのだろうな、と。
    ところがよそうに反して第三部は蒔生で、第四部が節子。
    本を開いて目次を目にした瞬間、ものすごくドキドキしました(笑)
    イイ意味で『裏切られた~!』って感じです。

    読み終えた今でも、美しい謎やそれぞれの過去のエピソード一つ一つを思い浮かべてはニンマリ。
    凄い引力を持っている作品です。

    利枝子の章を読むよりも、他の3人の章を読んだときの方が利枝子の全体像を捕らえやすかったし、彰彦も然り。
    が、節子はソツがなさ過ぎて(作中では全員と同じ距離を保っていると表現)、蒔生はわけが分からなさ過ぎて本人の章を読んで「なるほど~」って思いました。破滅願望はちょっと理解できないな~。でも世の中にはそう考えている人もいるんだな、と。

    「BLACK AND TAN FANTASY」
    ジャンル=ファンタジーなんていっても恩田陸さんの作品は人間の生臭いところまでじっくり書かれているのが多い気するんですが、これもそう。
    男女、家族、社会のダークな部分も、ちょっと驚くようなキツイ表現もある。のに、全体の印象が決して暗いものにならず暖かな気までするのは、未来を感じさせるところがあるからなのではないか、なーんて思ってみたり。

    最後にもう一つ、私を夢中にさせた要因にY島→屋久島という舞台があるのではないかと思います。
    数年前から是非行ってみたいと思っているのに実現できていないのです。だってかなり歩かないといけないらしいと聞いて・・・(苦)
    本作中でもたくさん歩いてます。トレッキングから山登りまで。
    読んでいて「大変そうだけど、やっぱり実際の空気に触れてみたい!」という気が大きくなりました。
    今ならまだ体力が・・・?(いや、あまりないんですけどね)
    でもまとまったお休みが取りにくいのも事実。来年秋くらいを目処に計画たててみようかなぁ?
    というわけで、旅ゴコロまで刺激され大満足の作品でございました。

    ★★★★★
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    さいこ

    Author:さいこ
    大自然の中に生息。

    本と映画と煙草とお酒で幸せ☆
    美味しいもの大好き、作るのも好き。

    今年こそコミカルな人生から
    脱出をはかりたいと思います!

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